偶然と必然が導いたラーメン店“一文字”
2021年7月25日。
訳アリあって車で札幌から函館に向かう僕。
天気が良いので高速道路は使わず、中山峠経由で喜茂別町、留寿都町、洞爺湖町、豊浦町、長万部町、八雲町、森町、七飯町と進み、朝8時半に札幌の自宅を出て早4時間半。
腹が空くのは当たり前。
「なんかぁ~無性に味噌ラーメン食いてぇ~!」
突然口を開いた僕の激しい欲求を受け止めたくれた同乗者たち。
「函館なのに味噌なんかいっっ!!」
という厳しいツッコミも無く、ルート上にあるラーメン屋の記憶を呼び起こそうとする車中。
んっ!んっ!?あるぞ!あるある!入りやすい絶好の左側。道の駅「なないろななえ」の真横にあったじゃないか!その名も
「函館麺や“一文字”」
前から入りたいと思っていた名店。「なないろななえ」には目もくれず、スルーして駐車場にサクッと入った我々。
「自家打ち麺」という文字に期待感はアップ。自家製麺をしているあたり、味へのこだわりは間違いない。
一文字は“道の駅なないろななえ”の真横にあり
駐車場に車を停めると真横「なないろななえ」の駐車場。
チェーンが外してあったので、道の駅の駐車場を利用してもいいのか?などと思いつつ、つま先は既に一文字向き。次回ドライブで訪れた際は道の駅に停めて両方を楽しもうと考えた僕だった。
センスを感じる和風の外観。ますます期待大。
さあ入るぞ!勇み足で進む我々。空腹も限界。
前置きが長すぎるっ!腹が減ってはバトルはできねぇ!早くラーメンをみせてくれい!
今後の情報として店舗入口の営業時間をチェック。
峠下店の営業時間は、昼の部が11:00から16:00でラストオーダーは15:30。夜の部は17:00~20:00でラストオーダーが19:00とのこと。
中休みが一時間あるということまでしっかりと書いているあたり「絶対に休憩を取るんだ!」という意思の強さが感じ取れた。うまいラーメンを作り続けるにはもちろん休憩は必須だ。
「19:30」の「:」が「;」になっていることに若干の不安を感じたが、相当忙しかったのだろう。修正する時間も無い程、ラーメン道を追及しているということの現れだ。
尚、毎週水曜日は定休日。インプットしておこう。
支払いは券売機。急にメニューを決めなければならない危機!
店の中に入った我々を迎えたのは券売機だった。
そして、のっけからいきなりの危機を迎え、うろたえる我々。
急に何食べるか決めろってか~~( ゚Д゚)
非常に危険な状況だ。ここで間違えれば命を落としかねない。
何の事前情報も無い我々は券売機の前に立ち尽くし、悩み倒した。
函館と言えば塩ラーメンだが、塩は外れも多い。安定を選ぶなら味噌。味噌は外れが少ない。今たべたいのも味噌だが、札幌からわざわざ函館に来て味噌を選んで良いものか否か・・・。
ここで我々は見事な回答を導き出した!
4名いるので、塩1、味噌2、辛味噌1でいこうじゃないか!
・・・・・・・・・・・・・
ということで3種のラーメンを注文した我々。一度で3つの味を体感できるとは一人では成しえなかった偉業だ。
綺麗で落ち着けるラーメン屋らしい店内
店内は落ち着いた雰囲気で綺麗。他のヒーロー(客)のパーティー(家族)もいたので店内をパシャパシャ撮影することはできなかったが、この画像で雰囲気は感じ取って貰えると思う。
行き届いた整理と清掃。消毒もされており、コロナ禍においても心配は無用。
後学のためにメニューを確認
・・・・・まだラーメンは出てこないのか?確かにメニューは大事だけど・・・
メインのメニューはこの通り。焼餃子・チャーハン・トッピングも追加できる。
黒いテープで何かが隠してあった。めくりたいという欲求にかられたが、もしも悪魔の封印だとした場合、恐怖が放たれる可能性もあるため自重。慎重に慎重を重ねる必要がある。
らーめん屋なのに「一文字流どんぶり」というメニューもあった。
ラーメンだけで足りない人は注文すべき4つの丼。
ミニチャー丼、シャケ丼、ぽんぽちとりそぼろ丼、玉子かけごはんの4種。
玉子かけごはんだけ「丼」という称号を与えられなかったようだ。
函館ブラックなるラーメンもあった。秘伝のたまり醤油とブラックペッパーが黒さを生み出している。是非、次回に食べてみたいと感じた。
瓶ビールも置いてあった。操縦士(ドライバー)にはノンアルコールビール用意してある。
ラーメン実食!
さて、ラーメンを待つこと約10分。
ぞくぞくと3種のラーメンが送り込まれてきた。
さぁ~実食だ!ラーメン達よ!かかってこい!
塩らーめん
透き通ったスープの塩らーめん。お店のホームページにはこうある。
一文字のラーメンは、今までの塩ラーメンとは一線を期するラーメンです。
スープのベースには丸鶏と、南茅部産の昆布を贅沢に使いました。
そして、こだわりの味噌ラーメンにも注目していただきたい。
スープは豚コツを10時間じっくり煮込み、濃厚なインパクトのある味に仕上げています。
そのスープに負けないよう、麺は中太のちぢれ麺を使用。
道南産の大豆にこだわった味噌は十分に熟成させ、旨味を最大限に引き出しています。
スープは塩のあっさりさとしっかりとした旨味を兼ね備えており、昆布の風味が感じられる奥行きのある味わい。一口飲んだだけで全て飲み干してしまいたくなる衝動に駆られる味。
自家製のちぢれ麺もうまし。つるつる滑らかでスープが絡み、箸が止まらない。
何も足さず何も引かない王道の味。満足の一杯。790円也。
味噌らーめん
10時間も煮込まれた濃厚豚骨スープの旨みがたまらない一杯。正に王道の味噌。
最近は奇をてらったものが多いが、同店は本来の味噌ラーメンを追求した味。
濃厚で味噌の旨味が確か。麺にスープが絡み、口の中でスープと麺がケミストリーを起こす。
一つ一つの具材にもこだわりが感じられた。
炙りチャーシューは肉の旨味と香ばしさが抜群で相当な手間暇をかけたことが分かる。
煮卵、シナチクは、それぞれが主張をしながらもスープと麺の味を引き立て、一杯のラーメンを昇華させていた。
麺・スープ・具材の全てに一切手を抜かず、真摯に向き合って追求し、作り上げた味だということが分かる。
味噌ラーメンはこうあるべきという一杯。850円也。
辛味噌らーめん
味噌らーめんの美味しさに辛さを加えた味。
辛味噌となることで、よりコクが感じられる仕上がり。
辛さとしては想定通りのレベル。辛い物好きの自分としては、もう少し辛い方が嬉しいが、普通の辛い物好きの人にはピッタリの刺激。
間違いなくオススメできる大満足の一杯。850円也。
たかがラーメン されどラーメン
たかがラーメン されどラーメン
この一杯に注がれた職人の熱い想いが
麺にスープに
旨みとなって現れる極上の極み 今ここに…
妥協を許さず進化し続ける味
それが一文字流
同店の理念にすっかり納得。
お手前お見事でした。
“函館麺や一文字”は4店舗あり
一文字は函館市内3店舗と七飯町に1店舗(ここ、峠下店)の全4店舗で営業中。
◇函館本店|函館市湯川町2丁目1-3・℡ 0138-57-8934
◇亀田本町五稜郭駅前店|函館市亀田本町65-24・℡ 0138-40-0151
◇峠下店|亀田郡七飯町峠下315-16・℡ 0138-64-6625
◇花園店|函館市花園町23-1・℡ 0138-83-8809
是非、王道の一杯をお試しあれ。
カレーの後の〆でいってみようじゃないか!
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